飲食店の厨房設備の使いやすさを改善したいときにおすすめなのが、作業台です。ここでは、どのようなタイプの作業台があるかについてお話しし、作業台ならではのメリットや注意点もお伝えします。業務用の厨房設備の在り方を見直すヒントになれば、と思います。
作業台にはどのようなタイプがあるの?
すでに設置されている厨房設備にプラスして、作業台を取り入れると、調理や盛り付け、配膳のしやすさが向上し、効率よく作業が進められる空間になります。作業台はワークテーブルとも呼ばれ、一般には4本脚のテーブル状の台を指します。
テーブルと同じように一か所に固定して置いておくタイプのほか、キャスターが付いた可動式タイプもあります。可動式タイプは、作業工程によって作業台を動かしながら使用でき、臨機応変な使い方ができることから、大変人気です。
キャスター付きの作業台は、配膳や下膳の際のワゴンとしても使用可能です。もともとキャスター付きの厨房設備として販売している製品もあれば、固定式の作業台にオプションでキャスターをプラスできるタイプの製品もあります。
メーカーによって仕様が異なりますので、カタログやホームページでしっかり製品の使用を確認して、購入するようにしましょう。厨房設備の作業台には、固定式と可動式の2つのタイプがあるのに加えて、多様なサイズのバリエーションがあります。
一辺が30cm程度のコンパクトなサイズの作業台は、調理人が調理の際に必要な食材や調理器具などをまとめて置いておく際に重宝します。ワイドタイプの作業台は、大人数分の調理が求められる厨房におすすめです。
料理の盛り付けや配膳をする際に、サイズの大きなキャスター付きの作業台があれば、作業をスピーディに進められ、美味しい状態でお客さんに料理を届けることが可能です。
作業台選びのポイントとしては、高さも挙げられます。天板の高さが固定された製品を選ぶ場合、すでに使っている厨房設備と組み合わせて使用するのに適した高さであるかをしっかり考えることが必要です。
厨房設備に極端に高低差がある場合、作業がスムーズに行いづらく、せっかく作業台を導入しても作業効率が思うようにアップしない可能性もありますので、十分に注意してください。
高さを調整できるタイプの作業台であれば、ほかの厨房設備とのバランスを考えて、適した高さに調整ができて便利です。作業台を使用する多様なシーンを想定し、使用法に柔軟性のあるタイプを選ぶ方が、長期的に作業台を活用しやすいでしょう。
厨房設備として使用する作業台は、素材にこだわって選ぶことも重要です。作業台の素材としては、ステンレス素材が人気です。ステンレスは、熱に強く、錆びにくい性質を持つ金属で、厨房設備には好んで用いられます。作業台には、土台がステンレス等の金属製で、天板には別の素材が使われている製品もあります。
天板については、調理した熱い状態の料理を置く機会も多いため、耐熱性や耐久性を特に重視して選ぶようにしてください。水や調味料がこぼれた際の拭き取りやすさや掃除のしやすさを考えると、メラミン製の天板がおすすめです。
メラミン化粧板は、メラミン樹脂やフェノール樹脂を重ねた構造を持つプラスチック製の天板です。きわめて耐久性が高く、汚れや傷にも強い性質を持っていて、厨房設備に求められる性能を備えた素材として注目を集めています。
まとめ
このように、厨房設備のひとつである作業台には、多様なバリエーションがあります。どのようなシーンで作業台を使いたいかを考え、適したサイズや高さ、素材の作業台を取り入れるようにしてください。キャスター付きの可動式タイプであれば、いろいろな場所で利用できて便利です。