業務用として一般的な飲食店や飲食を提供する施設でも導入される厨房機器に、必ず定められているのが耐用年数の期間です。
厨房機器の耐用年数を把握しておくことで、買い替え時期を検討することができますし、寿命や故障などにも気が付きやすくなります。

長期使用目的での購入となる厨房機器は減価償却の対象物

飲食店などで日々活躍をする様々な厨房機器には、それぞれに耐用年数があります。
耐用年数は飲食店に限定するものではなく、食品工場や飲食を提供するあらゆる施設でも導入されている設備です。

高価な資産であり経年劣化も伴うものを取得して長く使用するときに、減価償却は関わってきます。
仕組みとしての特徴は、高価な資産を事業のために買ったとしても、経費に一括で計上できないことです。

長期間の使用を目的に高価な資産となる何かを購入しても、計上できるのは少しずつであり、耐久年数に応じて計上をしていきます。
減価償却の対象となるのは経年劣化をする高額な資産ですから、業務用調理器具や厨房機器も減価償却の対象です。

経理上でのトラブル発生を起こさないためにもあるのが減価償却なので、厨房機器など高額で長く使用することが前提の購入品は、使う年数に応じて費用を計上します。

無形固定資産は形がないもので、有形固定資産は形があるものですが、冷暖房設備や業務用調理機器に冷蔵庫、厨房機器などは有形固定資産です。

業務用厨房機器の耐用年数は完全な故障までの期間ではない

厨房機器を導入する際に把握をしておきたいのが耐用年数、ですが耐用年数の期間を過ぎたことで、厨房機器が一切使用できなくなるわけではありません。
法定耐用年数として、国税庁により厨房機器の耐用年数は決められています。

法定耐用年数は厨房機器の種類により異なりますが、目安としては6年~8年です。
ひとくちに厨房機器といっても種類は豊富、業務用冷蔵庫や冷蔵ショーケース、製氷機にコールドテーブルは6年が耐用年数になります。

飲食店などで採用する食器棚は8年、シンクや流し台は5年、金属製のテーブルなら15年と、種類により異なるのも厨房機器の耐用年数です。
経済的価値という考えでの寿命が厨房機器の耐用年数ですから、厨房機器が完全に故障をするまでの期間を指してはいません。

8年程度という数字が業務用厨房機器耐用年数として、国税庁が公表をしている数字です。
耐用年数は税制上でのものですから、厨房機器耐用年数が過ぎても法的なルール違反にはなりません。

なぜ厨房機器は耐用年数を過ぎる前に売却を検討したほうがいいのか?

厨房機器の耐用年数を過ぎたら、必ず新たな厨房機器への買い替えが必要というわけではありません。
何がネックになるかというと、厨房機器の耐用年数の期間を過ぎてから、やがて買い替えの時期になった際に高額買取が厳しくなることです。

製造年月日は厨房機器の売却時に必ずチェックされる項目であり、古すぎることで安価どころか、買い取りさえしてもらえないことがあります。
例えば10年間何の問題もなくフル稼働していた厨房機器であっても、年数が古いことで買い取り不可といったケースもあることです。

買い替えの目安としても、厨房機器の耐用年数は把握をしておく必要があります。
売却が難しくなるのを避けるためにも、6年程で厨房機器は買い替えを検討するのが賢いやり方です。

耐用年数を超える前に売却して得たお金を、次の厨房機器を買う際の資金に充てることができます。
また買い替えだけではなく、厨房機器は耐用年数を過ぎる前に売却をするほうが良いのは、古い厨房機器になるほど故障をした際に、修理部品などの調達も難しくなるからです。

まとめ

厨房機器には耐用年数があるため、一般的なレストランやカフェなど飲食店であれば約6年~8年になります。
減価償却資産が一般的に使用に耐えられる年数ということであり、厨房機器の寿命というわけではありません。